今はマルシェの出店をメインにされていると伺いましたが、白川町から都市部へ向かうとなると結構遠く感じられませんか?
(耕太さん)マーケット出店がメインです。名古屋市の東別院へ月1ペースで通っていたり、比較的近場だと美濃加茂市や関市の方から呼んでいただいたりですね。
車で移動しますので、名古屋だとおよそ片道2時間程度でしょうか。今となってはさほど遠い感じもないですね。
Hokimoto family
保木本ご夫婦の作る佐見の恵みを活かしたランチやお菓子には多くのファンがいらっしゃいます。 農業・料理・各地でのマルシェ出店をされているご主人の保木本耕太さん、パティシエをされている奥様のあずささんのご夫婦に移住についてお話を伺いました。
(耕太さん)マーケット出店がメインです。名古屋市の東別院へ月1ペースで通っていたり、比較的近場だと美濃加茂市や関市の方から呼んでいただいたりですね。
車で移動しますので、名古屋だとおよそ片道2時間程度でしょうか。今となってはさほど遠い感じもないですね。
(耕太さん)白川町内の先輩農家さんに教わりました。
毎日有機農業について学んで実践して、一年くらいでしょうか。
(あずささん)はい、なるべく地元白川町の食材を使うようにしています。
秋は主人が作ったさつまいもや栗などで作るお菓子です。
お菓子ではないですが、キッシュなんて殆どうちで採れた野菜が使われてます。
自分たちが育てたもの、白川町のご近所の農家の方の食材も使っています
(耕太さん)白川町内も含めてだと今の住まいで移住4回目になります。
私は神奈川出身なんですが、愛知県犬山市の有機農産物を扱うオーガニックレストランに勤めておりました。
その時期、有機農家の方が自らの野菜を販売するマーケットなどイベントを通じ白川町の有機農家さんと知り合うきっかけがあり白川町は有機野菜農家が多くいる地域ということは知っていました。
その後、農に携わり安心安全な食材から料理を作り、食べていただく方に笑顔になって欲しいと思い、それができるのではと思い紹介してもらったのが白川町です。
(耕太さん)ありました。移住先の候補としては恵那市や八百津町も見に行きましたし。
当初は岐阜ではなく高知への移住も検討していましたね。(笑)
(耕太さん)私は42歳なんですが、30歳のときに世界の暮らしと料理を学ぶために世界一周旅行に行ってまして、経済的には裕福ではないんですが、精神的に豊かに過ごしている地域へ訪れる機会がありました。
例えばネパールとか最貧国とか言われているんですけど、ホント毎食毎食、食べるものがカレーとご飯なんですよね。日本で言う所の味噌汁とご飯的な位置づけで。普通飽きちゃいますよね。
それでもいつも皆さんいつもニコニコとした笑顔で幸せそうに暮らされていたのがずっと印象にありました。うまく説明できませんけどこれが豊かさだっていう、ゆったりとした時間が流れていて。そんな中、笑顔で暮らして笑顔で働いている。
日本に戻ったら農業をしながらネパールの皆さんのような暮らしをしたいという夢を持ちました。
(耕太さん)すぐに、は無かったですね。
日本に戻ってからは、これまでの旅で感じていたものとは正反対の空気で、周りの方が慌ただしく仕事をしていて、それに釣られて、といいますか私も感化されて何か仕事しなきゃ、仕事しなきゃという気持ちになってきて。
結果、レストランに就職して、慌ただしく日々働いていました。
そんな生活をしていて2年勤めたとき、勤務先のレストランの店長に昇格するかどうするかというタイミングがありました。
その時に夢を思い出し、やはり自分の思う通りに生きようと決断して今に至るという感じですね。
また、その時タイミングよく求めている条件の物件が見つかったというのも移住の大きな理由でした
(耕太さん)はい、何か所かは改修しています。床を貼り直したり、薪ストーブを入れたり。
私と妻の職業柄から、厨房機器も必要ですので、料理の設備も入れました。
苦にはなりませんが、常に直しながら住まわせてもらってます。
(耕太さん)そうですね、便利な町に拠点を持った方が遥かに効率的です。
でもそれだと経済やお金の流れ、価値などが都市型のサイクルに戻っちゃいますよね。猛スピードで働かないといけないようなリズムになっちゃいそうな気がしますから。
白川町と都市部とは距離があり時間もかかりますけど、あえて白川にいながら、白川の土地にあった農作物を丁寧に作り、都市から離れたここ(白川町)から発信することが大事だなと思っています。
経済的な便利さを取るよりは、白川町が持っている精神的な豊かさを大事にしたい。
(耕太さん)医療について今は不自由ないですけど、年を取ったら自由に車など乗れない様になってしまうと大変かなという気はしています。
(あずささん)うちの子どもは幸い体も頑丈で、健康に育ってくれましたが、もしかしたらもっと体が弱かったりしたら病院が遠い、とか考えてしまうかも知れません。
(耕太さん)うちは冷凍ストックが大型のものを入れてあります。
お肉とかは買い出しのときに多めに買ってストックに入れておいて、
あと野菜は農家なので自前のものがありますからね。
その他の物は何かあってもネットで届く時代じゃないですか。不便と感じないですね。
(耕太さん)それもあまり意識はしてなかったですが、敢えて言うなら、娘が地域の方と
私達をつないでくれたと思ってます。人見知りせず誰とでも挨拶をする子で。
(あずささん)人見知りをしない性格なので、助かってますね。(笑)
ここは白川町内で一番人口が少ないので、同級生はいないですけど、周りの大人の方が大事にしてくれてます。
(耕太さん)まずは第一にいいなと思ったのは静かで何もない、という環境であること。
あれこれ用意された物があるというよりは、自分で必要なものを考えて開拓していくような感じというか。開拓精神があるような方には楽しい地区だと思います。
(耕太さん)十分に自然豊かな環境に住んでいるんですが、長野に山登りにいったりしますね。(笑)このごろあまり行けてませんが。
子育ての環境はどうですか?
(あずささん)うちより先に入られた移住者の方など、子どもを預かってくれるなど地域の方にサポートしてもらい助かるところ、地域の皆さんに恵まれているという所はありました。
子どもにとっては同じ地区に子供の同級生はおらず、人数は少ないというところもあり若干寂しさも感じるかもしれないですが、学校では縦割り教育など、目が行き届いており人数が少ないなりのメリットもあると感じています。
(耕太さん)獣害には参りますね。農作物が食い荒らされるので対策が必要です。
今悩んでいるのはハクビシンですかね。
気候でいうとだいぶ寒いです。雪はほとんど降りませんが気温は低いです。
うちは薪ストーブを入れているのでだいぶマシにはなっていますが。
冬は路面が凍結しているのでスタッドレスタイヤは必需品です。
(耕太さん)
私の場合は直感で移住を決めてしまったので、個人的なアドバイスになります。
「あれこれ考えずに住んでしまったほうがいい」という事くらいですね。
ひょっとして不便じゃないか、町との距離が遠すぎるのではないか…。
仕事はどうしようか…など、考えてたらいつまでも決まらないので。
(あずささん)
少なくとも住んでる人が居るということは、人が暮らせるということなので。
皆さんが心配されるほど移住前の心配はしませんでした。
私も同じ意見ですね。(笑)
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